株式会社古川は、小田原・箱根・西湘エリアでLPガスを供給、住宅と暮らし、エネルギーをトータルでプランニングする会社です。

同社は1955年にLPガス事業を開始してから、LPガスのタンクやオートスタンドを整備するなど、ガスの安定供給に努めてきました。LPガスは石油や天然ガス等の化石エネルギーの中で相対的に二酸化炭素排出量が少なく、燃焼時の排出ガスも極めてクリーンなエネルギーであり、地球温暖化対策の即戦力としても期待されています。また同社では安全にガスを供給するために集中監視システムを採用。各家庭のガス漏れなどの監視、ガス残量のチェックなどを24時間体制で行い、安全安心な供給を実現しています。2009年には新エネルギー事業部を開設、LPガスだけでなく、ガス併用からオール電化まで対応できるように、総合エネルギーサービス体制を確立。地域の暮らしに根ざした企業として成長してきました。

エネルギーを安定的に供給することが同社の使命ですが、2011年の東日本大震災をきっかけに、災害時の対策に一挙に関心が高まりました。災害時にもいかに安定的に供給できるかが課題となりました。

2013年には同社の施設が、経済産業省資源エネルギー庁によって災害時のLPガス稼動施設として認定されました。災害時には国家備蓄の供給を優先的に受けることができるため、大規模災害が起きたときにも安定的なLPガスの供給が可能になりました。神奈川県内17箇所の中核充填所の１つとして、地域の避難所や病院などのライフラインの維持に貢献できます。またLPガスで発電する非常用発電機を整備して、停電時に対応できるよう備えています。

一方で、環境に配慮した再生可能エネルギーの創出もすすめています。
太陽光発電はCO2を排出しないクリーンなエネルギーシステム。2014年に始動した「きらめきの丘おおい（株式会社古川 大井町太陽光発電所）」は500～600世帯分の発電が可能なメガソーラーです。ここで発電した電力は地域に供給され、エネルギーの地産地消を実現しています。

地域防災への意識が高まるなかで、同業他社とも連携して小田原市と防災協定を締結。小田原箱根エネルギーコンソーシアム（湘南電力の前身）を設立して、ほうとくエネルギーが太陽光発電で作ったご当地エネルギーを小田原ガスと連携して販売するという仕組みを作りました。湘南電力の収益の一部は子ども食堂、海岸清掃、地元の祭りなどに寄付され、経済の循環を生み出しています。

エネルギー以外では、2005年にアクアクララ事業を開始。水の製造から配達、空ボトルの回収までを行い、空ボトルを回収再利用する環境保護に配慮した「リターナブルボトル」を早くから採用。リデュース・リユース・リサイクル（ゴミ減量・再利用・再資源化）の３Rに取り組み、リターナルボトル方式をとることでプラスチックゴミを少なくする努力をしています。2021年からはペットボトルの社内持ち込みを自粛、従業員はマイボトルを利用してプラスチックゴミの削減に挑戦しています。

社内的には、各社員が働きやすい環境づくりも進んでいます。有給取得率の向上、ハラスメントの防止に取り組むほか、資格取得を積極的に支援する制度も設けました。社員の健康診断はもちろん、がん検診は家族についても会社の全額負担で受診できます。
本社では太陽光発電による再生可能エネルギーで走る電気自動車eemoを３台導入、社内においてカーシェアリングしています。災害時には地域の非常用電源として活用することも視野に入れています。

また、ガスメーターの遠隔検針システムを整備して、これまで検針で使用していた車両の排気ガス排出量を減らし、ガス検針伝票のペーパーレス化にも取り組んでいます。
そのほか、同社は湘南ベルマーレフットサルクラブのオフィシャルクラブスポンサーになるほか、地域の文化・スポーツ振興にも取り組んでいます。

2015年　神奈川県とかながわ環境保全推進会議による「かながわ地球環境賞」を受賞
2015年　「がん対策推進パートナー賞検診部門」受賞
2021年　「かながわプラごみゼロ宣言」の賛同企業に登録
2021年　「かながわ再エネ電力利用事業者」に認定
2022年　「小田原Lエール（女性活躍推進優良企業）」シルバーステージに認定
2024年　「がん対策推進優良企業」表彰
2024年　「健康経営優良法人（中小規模法人部門）」認定

同社の取り組みは、ゴール7（エネルギーをみんなにそしてクリーンに）を中心に、ゴール9（産業と技術革新の基盤をつくろう）、ゴール11（住み続けられるまちづくりを）、ゴール12（つくる責任つかう責任）などその他ゴールに広く貢献しています。