「魚肉たんぱく同盟」と「魚肉たんぱく研究所」で提案する食生活改善
取り組み内容
かまぼこ製造の老舗、鈴廣かまぼこ株式会社は創業から約160年、日本人の食文化を支えてきました。現在の社長は10代目の鈴木博晶さん。
白身魚のすり身からつくる練り製品の数々は、厳選した素材と熟練の技術によって、最高の品質を維持しています。
かまぼこの主原料はグチなどの魚、魚のおいしさを引き出す塩は不純物を取り除いた天日塩、使用する水は自然に濾過された箱根丹沢連山の伏流水、そのほか魚醤や本みりんなど自然発酵の調味料、米ぬかからつくった米油と、使用する素材はいずれも天然のものを厳選しています。着色料もうにやたまご、ほうれん草、かぼちゃなど天然由来という徹底ぶり。そして魚の身を練ってすり身をつくり、板につけて成形し、蒸し上げる、どの工程にも職人たちの熟練の技が光ります。
代表的な板付き蒲鉾のほか、焼きもの・揚げ物など各種練り製品、珍味・干物など、鈴廣が製造する製品ラインナップは実に多岐にわたります。
戦後、食生活の欧米化が進み、牛・豚・鶏などの肉食が好まれるようになりました。食用魚介類と肉類の一人当たりの消費量は2008年以降、肉類が上回り魚介類は減少傾向にあることがデータにおいても明らかになっています。
この現状を憂いているのが鈴木社長。
魚肉の摂取量が多いほど心臓病の発症や死亡のリスク、認知症のリスクが低下するなど、魚食が健康にいいという概念は一般的に知られています。魚肉の成分については、DHAやEPAなどの脂質が注目されがちですが、動物性タンパク質の宝庫でもあるのです。
例えば鈴廣かまぼこの「小田原っ子」は約7尾分の魚で作られており、良質のタンパク質がぎっしりとつまっています。魚肉タンパク質を見直してほしい、かまぼこが低カロリーで高タンパク、ヘルシーな食品であることを再認識してほしいという願いから、2007年に魚肉たんぱく研究所を開設しました。
科学的な手法を用いて長年受け継がれてきたかまぼこの製造原理をあきらかにし、品質向上を目指し、魚肉タンパクの良さを科学的に研究しアピールしようという狙いです。
さらに2020年には、魚中心の食生活に取り組むプロサッカー選手の長友佑都さんとともに「魚肉たんぱく同盟」を発足しました。魚肉タンパクの魅力を発信することが目的です。2022年には、長友選手の専属シェフの加藤超也さんが商品開発に加わり、高タンパクでおいしく手軽に食べられる新商品「フィッシュプロテインバー」を発売しました。
畜産業の環境負荷が注目され、肉類の過剰摂取が指摘されている現在、魚肉を中心とした食生活を見直すことはひとつの解決策かもしれません。
この取り組みは、ゴール3(すべての人に健康と福祉を)のほか、ゴール12(つくる責任つかう責任)など多くのSDGsゴールに貢献しています。
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記事作成者:運営事務局
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鈴廣かまぼこ株式会社
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